豆すけには
無限の可能性がある。
というか。
豆すけくらいの子どもたちには、誰にでも
無限の可能性がある。
できるわけがないなれるわけがないという、
制約が
ないはずだからである。
だけれども豆すけは、
どこで
どう覚えてきたのかはわからないが、
「
ムリムリムリ!」
って、何かにつけて
叫ぶ。
残念ながら
大人になれば、自分の能力を認識できてしまうものなので、
無理なことは
無理だとわかってしまうことはある。
単に新しいことをしたく
ない、変わったことはやりたく
ない、面倒臭いことはやりたく
ないという、「やらない」ことを前提としている、
超マイナス超消極的超閉塞的な人たちの、「無理です・できません」とは、
全く
別の次元の
話であるが。
どんなに努力しても、天才的能力の持ち主や生まれもって備わっている資質を最大限生かしている人々には、どうあがいてもどう立ち向かっても、かなわないということが
いずれは、わかってしまうのだ。
みんな
同じっていう方が、何かを無理矢理ねじ曲げているようで、
恐ろしい。
つまりそれは、オリンピックで
金メダルを取るような、ワールドカップで
優勝するような、ノーベル賞を
もらうような、すごい人々と同じようにみんながみんな、なれるわけがない、ということだ。
「どんなに努力しても、かなわない
凄い奴がいると、わかる
時は来るからね」
と、師匠は言う。
その時まで、豆すけには
まだまだまだまだまだまだまだまだまだまだ時間があるのだ。そして、自分がその凄い存在になれるチャンスも
まだまだまだまだまだまだまだまだ あるのだ。
一握りの
天才と肩を
並べようとして、むやみやたらにブランドを
欲しがっても、よい未来へとは
結びつか
ないだろう。
いらないプライドだけが身に付いて、それにしがみつくこと
だけで生きていくのは、本当に
可哀想である。
「凄い奴は凄いと、
憧れや尊敬の念を抱けることが
大事なんだよ」
と、師匠は言う。
凄い奴に出会った時、ひいてしまって後ろに
ずりずりと
後退していくような、
卑屈な姿勢になってはいかんよ。
豆すけはとりあえず、何に対しても
全力だ。遊びも給食も勉強も(たまには自分の気の向かない時は
ふちゃふちゃしているようだけれど)、疲れ果てて
ばったり寝てしまうくらい、毎日
全力でぶつかっている感じである。
休み時間は一分一秒無駄にせず、みんなで遊んだり、図書室に行ってみんなで本を読んだり、学校から帰ってくればカバンを置いてトイレに入ってすぐに外へと飛び出していくようだ。
学校に行っている平日は、そんなこんなで
全力投球。
土日は、カエル姉さんと一緒にオジジとオババの家に来ている事が多いので、友達と遊べなくて寂しいのではと思いきや、
「
俺さあ、土日は
休みたいんだよね。学校で
忙しいからさ」
あっさりさっぱり。カエル姉さんは、そんな豆すけがちょっと心配のようだが。
休みたいからといって、土日は家でごろごろしているかと思えば、そんなことは全くない。サッカーやイベント、買い物などに出掛けたり、家にいたらいたで休日解禁のゲームをしたり(時間は30分~1時間)、DVDを見たり、本を読んだり、縄跳びをしたり、サッカーをしたり、まあずっと動きまわってはいるようだ。
さて。
お正月三が日を外して、実家に帰った私。実家に到着すると、豆すけが待ち構えていた。
「見て見て、お城を作ったんだよ!」

今までも、ロボットや飛行機などの乗り物を自分でいろいろと工夫して作ったものを見せてくれたことはあったが、今回はちょっと違う。
「説明書を
読んで、ひとりで
作ったんだよ」
おお。そりゃあ
すごい。しばらく前は、説明書を読んでその通りに組み立てていく途中で、
ぷっつんと忍耐か集中の糸が切れるのか、やめてしまうことが多かった。難しいからやっぱりこっち、やっぱりあっちと中途半端に試してみて、最後には飽きてしまって、
ぷいっと違うことを始めてしまうこともあった。
最後まで
きちんと作れるようになったのは、
格段の進歩かもね。
塔の上には王様がいらっしゃる。

兵隊さんも配置完了。

なんとお城には宝箱まで隠されているのだ。

いつものように、豆すけの大お披露目会を行っていると、オババが夕ごはんの準備をしてくれていた。台所に行くと、フライパンでもやしを炒めている。

「今日は、もやし炒め?」
「もやし
だけじゃないわよ、もやし
だけじゃ」
何故かもやし
だけでは
ないことを、
強く主張したオババであった。
確かにもやし
だけじゃなかった夕ごはん。

もやしは、牛肉の炒め物の添え物として盛りつけられていた。
薄切りトマトにたっぷりの赤タマネギのスライス。

ドレッシングがポン酢をかけて食べる。
豆すけもごはんの写真を撮るようになってしまった。

間違いなく私の影響である。
実は、豆すけに
デジカメを持たせるかについて、ちょっと
議論があったのだ。
デジカメはおもちゃではない。
道具であるということを豆すけが
認識できるかどうか、ということを私と師匠が心配したのである。
おもちゃのように、
飽きたから壊れちゃったから使わないとならないか。デジカメ以前の話ではあるが、私も師匠もカメラは(一眼レフのカメラではあるが)買ってもらうものではなく、
自分でお金を
貯めて
買うものであった。そして、それはほぼ一生ものだと考えている。デジカメ全盛の時代でも、フィルムの一眼レフカメラを、私と師匠は捨てられずにいる。
それくらい
大切なものなんだということが、豆すけにわかるかどうか。
母親であるカエル姉さんと話した
結果、それはカエル姉さんが教えていくし、実際に豆すけにやらせてみないとわからないということになり、豆すけ専用のデジカメを持たせているのである。
もちろんむやみやたらに人にカメラを向けたり、どこでもかしこでも写真を撮ったりということはいけないことだと、その都度、言い聞かせている。自分がカメラを持つことで、自分の頭できちんと考えるようなっているし、マナーというものを少しずつ理解できるようになっている。
オジジは病気をして以来、あまりビールは飲まなくなった。

私が飲むと一緒に飲んで、その後は焼酎のお湯割りを飲んでいる。
夕ごはんを食べ終わると、豆すけは早速、遊び開始。この日はオババと一緒に
「みっけ!」の絵本で捜し物。

どうしても見つからない
誕生日のロウソクがあって、校正の仕事で間違い探しの目が鍛えられている私でも、なかなか見つけられない。どれどれとカエル姉さんが本をのぞいてみると、
「・・・
これじゃない?ロウソク?」
あったあった、みっけみっけ!「かあちゃん、
凄い!」
そうよそうよ、かあちゃんは凄いのよ。
いっちょまえに足を組む癖がある豆すけ。誰の真似かなあ?
私が泊まるときは、オババは1階で寝て、私と豆すけとカエル姉さんの3人が2階で寝る。前のように、
どすんと豆すけの足が枕元をかすめることはなくなったようだ。
朝起きると、
必ず音読をする豆すけ。

豆すけは
マメというか、宿題や通信講座を
きちんと毎日こなす。誰が強制したわけでもないのだが、私やカエル姉さんのように、参考書が
枕代わりのようになってしまうことが、今のところはない。
ただ、自分の好きな科目ばかりやってしまうこともあり、算数の計算が途中で放り出されているので、それから先にやるようにカエル姉さんに言われると、
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐだぐだぐだぐだべそべそべそべそと泣きべそをかいて、
ヤケクソになることはあるけれどね。
そういうところは、とっても
私に
似ているような・・・。
私と師匠がプレゼントした図書券で、豆すけ本棚に
国語辞典が登場した。

ポケモンやドラえもんの辞典のように、何度も何度も読み返してぼろぼろになり、そのたびにオジジがセロハンテープで補修しているようになれるかなあ。
って、そんな超勉強好きは、我が家の血筋にはいないって。
豆すけは
本を読むのが
大好き。

一度はまると、その本ばっかり読んでしまうらしいのだが、カエル姉さんがいろんな本に挑戦させようと、興味のありそうな本を教えているとのこと。
私とカエル姉さんが子どもの頃、大好きで読んでいた
『シートン動物記』がまだ残っていて、豆すけはそれもよく読んでいたなあ。
師匠オススメの
『チョコレート戦争』も読んでいたなあ。
豆すけの朝ごはんは、パンと牛乳。

私の朝ごはんは、私が焼いてきたサツマイモのケーキと
Zopfのパンたち。

豆すけは、サツマイモのケーキを完食していたから、まあ気に入ってくれたのだろう。豆すけにとって、好みじゃないものも当然あって、以前、スパイスの入ったケーキをあげたら、
「・・・ちょっとこれは・・・
俺の
口には
合わないかも」
って、えらく気を遣った発言をしていたという。
私のごはんを撮影中の豆すけ。

朝ごはんが終わると、休日解禁のゲームを開始。遂に豆すけ
wiiデビュー!
ゲームはなるべくさせたくないけれど・・・と思いつつ、まあもう仕方ないということで、Wiiを購入。でも実は
密かに・・・
とってもやってみたかったの、
私!最初は豆すけひとりでゲームをして、その後、カエル姉さんと私がやることに。
いかんいかん。頭と体が、相当鈍っている。豆すけマリオに助けられながら、ついていくのが精一杯。
「なんでパンきち、
落ちんだよ!」
って、何度も豆すけに
叱られるので、
「だって、ボタン
押してるのに
動かないんだもん!」
ムキになって答える私であった。いつもと立場が逆転である。
ゲームは1回30分。それが終わると、
どこドラゲームを引っ張り出してきて、豆すけ監督のもと、世界一周旅行の旅。
旅行が終わると、次は買い物に出掛けることになった。が、その前にお城を分解して、パーツごとに片付けることに。

オババと一緒に、あーだこーだ文句を言いつつも片付ける豆すけ。
最近の豆すけは、大人並みにというか、大人
以上によく食べる。この日は、豆すけが久々に行きたいというお店、ちょっと炭水化物がっつりの食べ放題
パパゲーノへ行くことにした。
オジジは、おうちでお留守番。
ピザが大好きな豆すけは、ピザコーナーへとまっしぐら。

ピザ・パスタ以外にもイタリアン系の料理が並ぶ。

ピザは焼き立てがひっきりなしに出てくるが、豆すけがピザコーナーの前でウロウロしている。
「普通のピザが欲しいんだけど・・・」
あまり変わったものは食べたがらないので、マルゲリータのようなシンプルなピザが欲しかったらしい。しばらくすると焼き立てが出てきたので、豆すけは喜んでパクパク。

自分でぐるぐるできるソフトクリームの機械で、私は早々とデザートに突入。

店内はお正月後ということもあり、わりとすいていた。
その後、イオンに移動して師匠のコートを選ぶ。師匠はほとんど洋服に頓着しないので、
こらこらちょっとちょっともしもし?というものを平気で着ていたりする。この間、出掛けようと玄関の鍵を閉め、ポケットの鍵を入れたところ、
ちゃりん「・・・・あれ?鍵が
落ちた・・・」
ポケットに入れたはずの鍵が地面に落下している。
「あ。ポケットに
穴が開いている。だから
落ちたのか」
却下。もう・・・絶対却下。いくらなんでも却下。「そのコート・・・作業用にしてください。
恥ずかしいから」
捨ててくださいというと、
ぶつぶつぶつぶつ反論が返ってくるので、とにかく普段、それを着て出掛けることだけは、なんとしても
阻止せねばならぬ。
紳士服売り場にて、カエル姉さんやオババを巻き込んで、
ぐだぐだむにゃむにゃ考えた末に、
「今買わないと、あのコートを着
続けるよねぇ」
という結論に達し、どうにかこうにか選んで購入。
その後、カエル姉さんが下着売り場に行きたいという。最近、ひどい皮膚の湿疹に悩まされているカエル姉さんをみたオババが、
「・・・パンツが中国製だからいけないのよ。
グンゼのパンツにしなさい」
という冗談のような本気のような提案により、カエル姉さんは
素直にグンゼパンツを買いに来たというわけだ。以前、グンゼパンツを購入しに来た時、豆すけが売り場に響き渡るような
大きな
声で、
「お母さんは、
M?L?どっち?」
そんなでかい声で問われて答えられるか!と、カエル姉さんは知らんぷりしていたらしい。
オババたちも夕ごはんを買っていくというので、私もそうすることにした。イオンの中に最近、
オリジンが出来たというので、そこでお総菜を調達。自分で好きに取ったそのグラムで、料金が計算されるからとっても便利。
千葉では結構、利用していたオリジン。ところが水戸周辺では、どこにもオリジンが見当たらない。うーん、残念。
実家に戻って、慌ただしく帰り支度を整える。オジジがいつものように、車で駅まで送ってくれて、大荷物を抱えて私は電車に乗り込んだ。
カエル姉さんとオババが誕生日プレゼントだと言って、洋服を贈ってくれた。

最近、全く洋服を買う気にならないので、ありがたい。しかも私の好みをよくわかってくれている。
ひさびさのオリジンで、簡単楽楽夕ごはん。

師匠も「懐かしいなあ」と言っていた。
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