春というだけで、
心が勝手に
ざわざわさわさわ。
具体的に
何が
どう、というわけではないのだが。
春だから、
こうだとか
ああだとか、そういったことは一切
ないのだが。
てくてく普通に
歩いていたら、急に
周りに人々が
早足になり、そのうち
走り
始めたので、
何が
何だがよくわからんが、とりあえず
一緒に
走ってしまうような。
電車がホームに到着。ドアが
開いた瞬間、周りの
おじさん達が
猛ダッシュ!「とりあえずついていってしまえっ!」とおじさん達の
背中を
追っていく
感覚と
似ているような
(最終間近の駅ではたいてい、このおじさん猛ダッシュにくっついていくと、間に合うことが多い)。
何故だろう。私の周囲を取り巻く
すべてのことが、一気に
加速するような感覚。
考える間もなく、
思いにふける暇もなく、
何処からともなく
何かがやって
来て
何かが
去っていく。
何かは、自分の
考えも
及ばぬところで、
ぐるぐるぐる、ひたすら
廻っている。
その目まぐるしさ、
そのせわしなさこそが、
春そのもの。
その
流れに身を
委ねることは、
春を迎える一種の
通過儀礼のようで、案外
心地よかったりする。
ふわふわ浮き足立っているような、
独特の
高揚感。
で もまあ、
私にとっては、それよりなにより。
春の
最大
関心事といえば、
花粉の
動向かな。
今日は多いかな。明日はどうかな。まだまだかなあ。
師匠はどうだろう。あまり季節の
移ろいに関心があるようには
思えぬ。師匠の最近における
最大
関心事と言えば、
WBCだったなあ。
「 師匠、
春と言えば
何でしょうねえ? 」
「
春と言えば、
あれだろう。 」
「
あ、やっぱりねえ。お互い
辛いですもんねえ、花粉・・・。 」
「 ・・・そんな
後ろ向きなことではない。春はもっと
前向きに! 」
ちょ、ちょっと待てよ。何だかとっても嫌な予感がする。
「
あ・・・。やっぱり師匠、いいです。これで質問
終わりにします、
以上。 」
「 聞いておいて
失礼な。では、言わせていただこう。 」
いや、いいから師匠。それ以上は見ざる聞かざる言わざる。
「
春こそ、
スキー だ!いざ
行かん、スキーの
旅へ 」
しまった。まさに藪蛇、飛んで火に入る夏の虫、墓穴を掘るとはこのことだ。
「 はい、じゃあ、スキー
決定ね! 」
えええええええええっ。そーなのー?
ま ずは、
がっつり朝ごはん。

食べたら動けが
鉄則。
いざ、
白銀の世界へ。
山形県蔵王スキー場。いい天気ですなあ。
さ、さ、
寒!

ああ・・・
また来てしまった。
すっかり
アイスモンスターは姿を消し、厚い氷の塊から解き放たれた
トドマツが、ようやく本来の姿を
現した。まだ霧氷は、ところどころに出来ていて、厳冬期とは違った表情を見せていて
美しい。
平日だったこともあって。
広大なゲレンデ、
貸し
切り状態。

やったー。滑るぞー。
滑り放題。

わっはっは。滑るぞ-。
へろへろスキーヤーの私でも、これだけ
広くて見
通しがよければ大丈夫。しかも滑ってくる人たちは上級者の人ばかりなので、ひょいひょいっと避けていってくれるので有り難い。
いつもは漫然と
ただ滑っているだけだが、今回は真面目に
練習。スキーのコントロールがうまく出来るように、大きなターンを
描きまくる。師匠曰く、ワイパースキーなり。
すぐに
休みたがる私だが、滑ってはリフトに乗り、滑っては乗りを繰り返す。
ちょっぴり体育会系。
でも、お腹がすくと踏ん張りがきかなくなる。危ない危ない。

スキーと言えば、これ。お
約束のカツカレー。
が・・・またしても「カツカレー」の一言を
発する
勇気が出なかったので、師匠に注文してもらい、私は
一切れ頂戴することに。
この後も、ちょっぴり体育会系のノリで滑りまくり、宿に戻る前に
ちょっと休憩。
ポテトフライ
山盛りとビール。
山頂駅にあるレストランにて。
私たち以外お客さんがいなかったので、サービスで大盛りにしてくれたのかと思ったのだが、翌日もポテトフライを注文したところ、同じ盛りだった。
良心的。
光のカーテンを眺めながら。

宿まで一気に滑っていこう。アイスバーンに気をつけながら。
実はちょっと前に、アイスバーンで
転けて、立ち上がろうとしたら、また
転けて、頭に大きな
タンコブひとつ。
☆が
飛び回るというよりは、☆が
砕け散ったような衝撃。子供の頃、幾度か
味わった気がする、懐かしい
痛さ。
動 いたらその分、いただきます。

宿で贅沢な夕ごはん。山形と言えば、美味しい芋煮。体がぽかぽか。
今回は
蔵王国際ホテル泊。この時期はちょっとお
安め。スタッフの対応は、とてもしっかりしている。施設も充実していて、乾燥室も広い。スキー慣れしていない私には有り難い。食事も美味しかったが、何よりもお風呂が立派。スキー客もいたが、温泉と観光目的のお客さんがかなり多かったような気がする。
オジジ、ここ、おススメ。
明日に備えて、
ガシガシ食べるぞ。

食べ過ぎたかも。いつもは腹八分目の師匠が、珍しく大満腹になっている。
どの料理も丁寧で、趣向が凝らしてある。
春の訪れを待ちわびるような、
桜饅頭。
さあ、今日もがんばろう。

元気の
源、朝ごはん。
朝ごはんは
和洋バイキング形式になっていて、目玉焼きはその場で焼いてくれる。素朴な和のお総菜も並ぶ。「玉こん」が置いてあるのは嬉しかった。
昨日とは打って変わって、
どんよりと重い雪雲が覆い被さっている。山頂付近は案外、見通しはよいが、下に滑ってくると霧が濃く、
ホワイトアウトに。視界がきかなくて怖い。おまけに風も強く、体感温度が
ぐぐぐっと低下。
じゃあ、
雪見酒。

しばらくやり過ごして、山頂から下ろう。
じゃあ、私は
雪見ソフト。

レストラン山頂は、盛りが豪快だ。フライドポテトだけでなく、ソフトもたっぷり。
今日も、ちょっぴり体育会系のノリで、時間
ギリギリまで滑る。
スキー旅の
締めは、やっぱり温泉。

ホテルの
八右衛門の湯。源泉掛け流しの、広々快適お風呂は最高。
オババ、ここだとスキーをしなくても、温泉で楽しめますぞ。
忘れちゃならない、旅の
締めくくりといえば、駅弁。

駅弁に
始まり、駅弁で
終わる。
山形駅から新幹線に乗り、すぐに売り子のオネエサンに注文して
予約。米沢駅からお弁当は積み込まれるので、それまでじっと待っていた
牛肉どまんなか弁当。実は行きの新幹線で、旅
慣れた感じのおじちゃんが
どーんっと6つも予約して買っていたのが
これ。師匠は耳を
ダンボにして、お弁当の名前を
チェックしていたのだった。見ていると、
わざわざ座席を離れて、このお弁当を買い
求めに来ているお客さんもいた。
出来たて。まだ、ごはんが温かい。

牛肉の旨味がぎゅうっと詰まった、ボリューム満点、
大満足の駅弁。
山の帰り、特急に乗っていたら売りに来た
棒鱈弁当と並ぶくらいの美味しさ。棒鱈弁当は、あまりに美味しかったのでオババへのおみやげにした記憶がある。うーん、どちらも甲乙つけがたい。
冬山から帰った私を
待っているのは、
山のような洗濯物。
師匠を
待っていたのは、
山のような仕事、仕事、仕事。
さあ、来年の蔵王を
夢見て、この山を
乗り切ろう。
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