いつ頃から、こんなにパンが大好きになったのだろう?小さい頃、オババの実家近くのパン屋さんや上野にあった老舗のパン屋
ナガフジへと、パンを買いに行った記憶がある。そのパン屋さんから足が遠のいてしまってからは、オババが近所のスーパーで買ってきてくれた大手メーカーのパンを食べていたような気がする。パンに関心のない時期がしばらく続いた。
そのうち、突如、パンの美味しさにめざめた私は、
「パンを買う」ためだけに、出かけるようになった。気になるお店は、どんなに遠くても買いに出かけるようになった。
が・・・当然、そんな生活をしていれば、需要と供給のバランスは崩れ、供給過多におちいってしまう。私が山のようなパンをかかえて帰るたび、
「こんなに買ってきてー。どーすんのよー。冷凍庫にはいらないじゃないー」
と嘆かれるのであるが、そこはオババの腕の見せどころ。冷凍庫の中身を
ひょいひょいと移動し、パズルのように組み合わせて見事におさめてくれるのだ。
パン屋のためならどこへでも行く私ではあったが、さすがに頻繁に行くことは難しい。私のパン買いがストップしてしまうと、パンが品薄状態に。そんな危機を救ってくれたのは、オジジであった。パン好きなワガママな娘のために、会社のお昼休みになるとパン屋へ
ダッシュ!そして、ラッシュでもみくちゃにされながら、大量のパンをかかえて帰って来てくれたのだ。パンがつぶれたら、娘に怒られるからね。
オジジがよくダッシュしてくれたのが、銀座にある
ダロワイヨである。そういえば、一度だけケーキも買ってきてくれた。すごーく甘い、濃厚な味だった。ケーキなんて滅多に買ってこないオジジ。それだけにとても印象に残っている。
毎食パン、ということはさすがになくなったが、一食は必ずパンを食べないとなんとなく物足りない私。師匠は、別にパンがなくても
生きていけるタイプである。だが、弟子が強制的にパンを差し出すので、抵抗することもなく、
もくもくと食べている。
師匠の今日の朝ごはん。ひさびさに普通の食パンを出してみた。

キャベツ+パプリカ+ウインナーのスープと師匠の実家からいただいた二十世紀梨。この食パンは
パリジャンというパン屋さんのもの。以前、
紹介した
サロン ド テ 中山と同じ通りにあり、いつも車から見て気になっていたお店である。
この日は夕方近くに行ったので、パンの種類は少なかったが、この普通の食パンがとても美味しそうにみえた。バターやジャムなどいろいろ塗って食べても美味しい、飽きのこない食パン。まさしく基本の食パンという感じである。
このこんがりとしたトーストの色が好き。
ぱくっとかぶりつきたくなる。
パリジャンでは、こんなパンも買ってみた。私がパン屋さんでは必ず買うエピとちょっとおもしろい名前にひかれて買った、その名も「のっぽさん
」(だったような気がする)。これは別の日の朝ごはんとなった。
このエピ、穂のひとつひとつがしっかりと開いて、大きい。よーく見るとベーコンが
ダブル!!

ひきが強くなく、さくさくっと噛み切れる生地だったので、私と師匠好みである。ベーコンが2枚も巻いてあるので、ボリューム感もあり、大満足。
「のっぽさん」。ちょっとおもしろいのはこの表面。

年輪みたい。本体はコッペパンであるが、その表面にデニッシュ生地のようなものを貼り付けてあるのだ。食感がおもしろい。中身はカスタードがたっぷりはさまっている。
そして、これはある日の朝ごはん。ハニージンジャー食パンをトーストに。

これは
前回の紅茶教室のときの
差し上げパンである。
ぐるまる堂印の食パンより、あっさりした生地。そのまま食べるというよりは、サンドにしたり、トーストしてジャムなどを塗って食べる方が美味しい。
このときはバター+イチジクジャム。以前、パンばかり食べている私に対し、師匠がこうおっしゃった。
「パンはバターとかを塗って食べなきゃいけないのが気にかかるのう・・・」
あっさり仕上げたパンなので、当初、バターを塗らずにクリームチーズを塗って出してみたら、
「うーむ・・・。このパンは
バターをたっぷり塗って食べた方が美味しいのではないか?」
と、まったく予想もしていなかった師匠の反応。
弟子の心、師匠知らず。 ふっ。
とは思ったのだが、師匠は、そのときに食べるパンにあわせて、どうしたら最大限美味しく食べることができるのかを、一生懸命考えて、
ぽんっ とひねり出してくれる。バターか、ジャムか、それともそのままか・・・。状況にあわせて、判断する・・・。師匠が考えているのは、まさにこのことであろう。
近頃、バナナがよく朝ごはんに登場。

バナナ+ヨーグルト+シナモンシュガー。実家では、だいぶ前からバナナ+ヨーグルトがブームである。以前は、ヨーグルトを食べなかったオババだが、この組み合わせにはまり、毎朝欠かさず食べている。
そうそう、
バナナのパン、まだまだあきらめてはいませんぞ。
パンを焼くと、
質問小僧と化す弟子。結構、評価のハードルが高い師匠なので、その評価を聞くときは、
ドキドキである。たまには、何も聞かずに、黙って
もくもくと食べてみようかとも思うのだが、一口、一口食べすすめていくうちに、
「
ど、ど、どうだろう?今回のパンはいかかでござる?」
と質問してしまう私。なんだか
もくもくと食べていると、不安が
ぶくぶくと増殖してしまい、耐え切れなくなってしまうのだ。まあ、黙って食べているということは、違和感がないとも解釈でき、ある意味
「成功」なのかもしれない。
が、
ぐうたらな私、パンを作るだけで力尽きて肝心の試食のとき、ときどき質問することさえ
億劫になってくる。
食べるより
寝たい ・・・みたいな。
パン以外でも、たいていのことについて、私は師匠を質問攻めにする。
「これは
どう?あれは
こう?それは
どうなったの?あの件は
どうする?」
と
あれこれどれこれそれこれ質問しまくり、
「ふむふむ。それはだね・・・あーでーこーで、こうなって・・・」
と師匠が冷静に、まるで
子供電話相談室の先生のように、答えてくれるのだ。あまり質問攻めにするのもよくないと思い、まずは自分でよく考えてから、聞いてみようと思うのだが・・・。やっぱり、耐え切れず、聞いてしまうけれども。
いかん・・・。いかんぞ。自分で物事を考えるという能力が、
退化している。弟子パンきち危うし。
さて、師匠へのお弁当。サンドもよく作る。

これは
差し上げパンのハニージンジャー食パンで作ったサンド。生姜が入っているので、いろいろな具を挟んで食べるにはぴったりのパンである。
ひとつはシンプルな卵サンド。ゆでたまご+パセリ+マヨネーズ+サンチュ。もうひとつはきんぷら風サンド。れんこん+パプリカ+ベーコン+スライスチーズ+粒マスタード。さらに、クリームチーズ+イチジクジャムのサンドも。
パンが
もちもち、わりとしっかりめの食感なので食べ応え十分である。
ある日のお弁当。三色パンのサンド。

私が好きな
ルノートルで見つけた三食パン。確か、かぼちゃ+にんじん+ほうれん草の三種類だったような・・・。たまにはこういったパンも気分転換になって楽しい。具は何にしようかなあと悩んだのだが、同じパンを買ったカエル姉さんが
「シンプルにハムとか挟むだけで、十分美味しそう」
と言っていたので、ハム+にんじん、ビアソーセージ+キャベツにしてみた。カエル姉さん大正解!さすが
年の功・・・。 えっ?違うって?
今日、パンを焼いたので、これで明日のお弁当はサンドにでもしよう。秋なので、サツマイモを使ったちょいと
ひとひねりなパンを焼いてみた。焼き上がりはとってもきれい。ひさびさに満足、満足という感じだったが、まだ食べていないので、この満足感が
玉砕する可能性もある。
きゃー。 思わず、オーブンから出したとき、ひとりで
ばちばち拍手をしてしまった・・・。
パンが上手に焼けると、本当に嬉しいものだ。ひとり拍手・・・ちょ、ちょっとさみしいかも。
が、どうして人にあげようと思ってパンを焼くと、思うような出来にならないのであろうか?気合入りすぎなのか、
邪念が入るのか・・・。あまりの緊張に判断を誤るのか・・・?
しかも、必ず普段は起こらない
ハプニングが続出する。オーブンに入れる前にパンを
横倒しにしたり、発酵途中に力尽きて、
うとうと寝てしまったり。謎は深まるばかりである。
とりあえず、
平常心、平常心。
人気blogランキングへ←ランキングに参加中でござる。プッチンお頼み申す。
レシピブログ ←こちらも同じでござる。